約20日間に渡って開催されたロンドンオリンピックも明朝の閉会式で終了する。始まる前はそれほど気持ちも盛り上がってなかったが、結局毎晩寝不足と戦いながらTVの前で熱戦を観ていた。各競技の素晴らしい試合に手に汗を握りながら、勝利者にも敗者にも拍手を送る一方で、選手たちの4年間の汗と涙の結晶が本当に一瞬で、勝ちか負けかの結果がでる勝負の厳しさを感じた。試合後の選手たちの気持ちはどのようなものであるのか。「悔いがない」とインタビューで聞くことがあるが、本当にそうなのだろうか。血の滲むような練習をし、国内選考会を経てやっとの思いで出場資格を勝ち取った選手は、やはり勝負師である。どんなに力の差があろうとも、「ああすればよかった」とか思わないのだろうか。いや、おそらくは現時点での最善を尽くしたとしても、心のどこかに悔いの念があると思う。しかしそこから這い上がっていく気持ちそしてその後の行動が選手を成長させるのではないだろうか。競技者としても人間としても。だからこそ、私たちは感動し、エールを送るのである。そんな彼らのこの20日間の戦いに敬意を表し、感謝したい。